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グールド(グレン),バッハ
SMJ(SME)(M) (2008-11-19) コメント:坂本龍一さんが夢中になった1955年のモノラル録音。1952年生まれの坂本さんが中学生の時には、ビートルズのレコードもステレオ録音で発売されはじめた時期。リアルタイムで影響を受けられたわけでもないことを記憶にとどめて聴いて欲しい。 |
ゼンフ・スタジオ,バッハ
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル (2007-03-21) コメント:グールドの録音には音楽が記憶されている。至極当然なこと?・・・グールドの鼻歌を取り除いて再創造されたゼンフスタジオ版。グールドの演奏評価の参考資料としてはステレオ再現されていて聴きやすい音源。 |
グールド(グレン),ベートーヴェン,バード,スクリャービン,ベルク,ブラームス,ウェーベルン,シェーンベルク,シベリウス,ヒンデミート,バッハ
SMJ(SME)(M) (2008-12-24) コメント:坂本龍一さんがセレクトした二枚組には、バッハのピアノ曲は選ばれていません。バッハが編曲して、グールドが録音した時期ではまだバッハのオリジナルだと思われていた「ベニスの愛(1970年イタリア映画)」を選ばれているのが興味深い。 |
グレン・グールドの「ゴールドベルク変奏曲」が最初に発売されたのは1955年。もう55年も前の音楽であると考えなくてはいけないのではないでしょうか。
バッハがこの「ゴルトベルク変奏曲」を作曲したのは1740年頃(初版出版は1742年)。その楽譜の解釈、演奏方法も50年間の間にとても変わりました。バッハの独奏ピアノ曲を演奏したものとしてではなくて、その楽譜からインスピレーションを受けてバッハに捧げられた音楽だという認識をこの録音から持っても良い時間が経っていわしないかと、わたしは考えています。
「ゴールドベルク変奏曲」のお薦めはと尋ねられて、わたしはグールドをあげることはありません。でも、嫌いなわけではありません。どう思うかと尋ねられれば、数多いクラシック演奏の中では特別なものだと最初に断った上で話しを進めます。
お薦めのピアノ演奏家はと尋ねられても、グレン・グールドをあげることはありません。でも、グレン・グールドのレコードを聴くと数多いことを再発見させられています。映像も容易に見る機会の増えた現在、グレン・グールドがバッハを演奏をしている様子を見ることも出来るようになった現在、いろいろと多くのことを教えてくれます。
グレン・グールドのレコードはどれも面白いものです。でも昔からクラシックのレコードという意識はありませんでした。レコード産業を牽引した意義深いもので、閉じこもってレコーディングにふけったグレン・グールドなのにカナダでは英雄同然の扱いがされています。レコード産業の世界では、ヨーロッパ、カナダ、アメリカと言えるほどの重要な生産国ですから、カナダで製造されたグールドのレコード、CDは世界中にたくさん販売されています。グレン・グールドは、クラシックのピアニストと言うよりもソロ・ピアノ曲を熱心にレコーディングした、レコード業界への貢献者と決めつけたいほどの思いを、わたしは持っています。[ JUGEMテーマ:なんかとっても誰かに勧めたい音楽。 ]
グールド(グレン),ブラームス
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル (2004-11-17) コメント:パッチワークのような作業で完成された最初の「ゴールドベルク変奏曲」に出発してデジタル技術の登場でどれほどリラックスした演奏をグールドは楽しんだことでしょう。コピー&ペーストのような自然な音のオーバーレイが音楽ファンも満足させる一枚に結実しています。 |
グールド(グレン),バッハ
SMJ(SME)(M) (2008-12-24) コメント:レコード史、バッハ演奏史に不滅な録音。アナログレコードで聴く機会がない愛好家にはブルースペックCDでも楽しめる時代になりました。グールドも録音したその音に迫る再生が出来ることが望んでいたものでしょう。 |
シベリウス,ベートーヴェン,カラヤン(ヘルベルト・フォン),グールド(グレン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル (2008-05-21) コメント:カラヤン対グールド。レコード録音に理想を求めた2人の男たちのピアノとオーケストラでの生の対話。優れた演奏の数多い二曲ですが、カラヤンらしからぬ録音の1つ。ピアニストでもあったカラヤンには何かの刺激があったのでしょう。 |
たまには役立つことをつぶやきたいシリーズ。ラスト。ちょっとクラシックも聴いてみようかなという人におすすめのソロピアノアルバム。グレン・グールド「ゴルドベルク変奏曲」
上の引用は、Twitterフレンドのつぶやき。相手を特定せずにオープンなものでしたから、他のTwitterフレンドの中にReTweetをみつけましたので、他にももっとReTweetされていったことでしょう。クラシック音楽の中でもソロピアノ曲は親しみやすいものでもありますし、リラックスできる音楽として良く勧められています。Twitterフレンドのつぶやきをきっかけに、グレン・グールドが「ゴルトベルク変奏曲」をレコード発売した時代も思い起こしてみました。
バッハのピアノ曲の中でも、1時間前後で楽しむことが出来る「ゴルトベルク変奏曲」は、不眠症に悩むカイザーリンク伯爵の為に演奏する音楽を伯爵に仕えていたゴルトベルクがバッハに作曲をお願いして書いてもらったものです。毎夜を伯爵と共にする従者の疲れを癒した音楽が、不眠症を解消する音楽と紹介されるようになっていたり、伯爵の名前がゴルトベルクと大きく過っている文章も目にすることがあります。クリスマスのシーズンになると、タワーレコードなどでリラックスできるクラシック音楽として良く案内されているグレン・グールドの「ゴルトベルク変奏曲」ですけれども、そればかりが影響しているとは思いませんが前々から気に掛かっていたこと。
一寸クラシックでも聴いてみようかなと思って手に取るには最も危険なのが、グレン・グールドが演奏している「ゴルドベルク変奏曲」のCDです。
初心者に勧めるような評価をされていることが多い一枚で、きっと今年の暮れのタワーレコードなどのクラシックCDのコーナーに並んでいることでしょう。
毎年のように国々で新しいエディションがプレスされて、ギフトシーズンには山積みで目をひくバナナみたい。
グレン・グールドの録音を聴いてバッハのゴルドベルク変奏曲を、「はは〜ん」こういう曲なのだねと固定概念を持っただけで終わらせてしまう怖さがある。その前にクラシックのピアノ曲の音をこういうお粗末なものだと思われてしまうと、その先の展開が望めなくなります。
グレン・グールドのバッハ演奏。ピアノでバッハを演奏した録音と、一般のクラシック音楽に親しみが薄い人にはわかりにくい言い回しではありますけれども、この「ピアノでバッハを演奏」することに一石を投じた、バッハ演奏史、レコード録音の歴史の中ではエポックな事ではあるのですけど、クラシック音楽を楽しんでいる愛好家が日頃グールドのことは頭にないことを一般的に理解していて貰いたいものです。
グレン・グールドが最初に「ゴールドベルク変奏曲」でセンセーショナルに登場したのは、モノーラル録音の完成時期。英デッカではステレオ録音がテストケースから実売へと転換した時期で、マーキュリーからは最初のステレオレコードが発売されました。
グレン・グールドはそれまでに、カラヤンやバーンスタインとの共演でライブ演奏のプリンスでした。その日に使うピアノを決める為に会場に五台のグランドピアノを運ばせて、どれを使うのかを決める為に演奏を待たせるという当時の演奏家にはあるまじき、奇行は演奏に共感するしないにかかわらずに、グールドという存在を定着させることになりました。
若いグールドのライヴの演奏はそれこそ評価の高いもので、音質は万全ではないですけどグールドを楽しむにはライヴ時期の録音に関心を持って貰いたいものです。
時代はレコード産業がクローズアップ。米CBSと契約したグールドは、CBSスタジオに入り浸ることになってライブ演奏をキャンセルしてしまいました。グールドはバッハの楽譜から、当時最高の演奏解釈を導き出しました。
その結実が、名盤「ゴルドベルク変奏曲」。ゴールドベルク変奏曲は晩年のバッハがチェンバロの為に作曲しました。グールドの時代にもチェンバロはありましたけれども、モダン・チェンバロといわれるものでグールドはバッハの楽譜通りに演奏できないことから、スタジオワークにその理想を見いだしたのです。
両手10本の指で楽譜通りに再現する為に、何度も同じ箇所を録音してブレンドして完成させました。いわゆるミキシングが生み出した演奏であって、その音はべったりとしていてピアノ録音のふくよかさは、この「ゴールドベルク変奏曲」からは楽しめません。
バッハがこの、ゴールドベルク変奏曲を演奏する為に意識していたのは二段鍵盤でしたから、鍵盤が一段しかないピアノや、ほとんどのモダン・チェンバロで演奏できないのは今では至極当たり前のこと、二段鍵盤でその後に多くの録音がありますから、グレン・グールドの演奏を今では聴くまでもなく優れた録音で聴けるわけです。
わたしはこの「ゴールドベルク変奏曲」を初めとするバッハ演奏は、グールドの録音は参考とするには良い材料でしかないと考えています。グールドを楽しみたい向きにはバードやギボンズを録音したものをお薦めします。
そして、「ゴールドベルク変奏曲」をグレン・グールドが演奏したものが複数あることも忘れないで下さい。最初のモノラル録音。そして晩年のステレオ録音。このステレオ録音について触れられ損ねているのが、当時のレコード事情を見落としているところです。
CBSは最もCD発売に積極的でした。その為にグールドはデジタル録音で、「ゴルドベルク変奏曲」に再び挑みます。然しこの当時デジタル録音でのミキシングは出来ませんでした。その為に、レコーディングにはデジタルとアナログが併用されていて、最初にレコード発売された時にはアナログ録音したものをマスターに使用しています。
故に80年録音の「ゴルドベルク変奏曲」には、2つのバージョンが存在します。
最後に、グールドが米CBSとレコード契約をした時代は、今とは違って演奏家の意向より先に、レコード会社のリリース・スケジュールが先に決められていました。エンジニアの契約、給料の試算、プレス工場のスケジュールがその理由です。
年に何枚録音するようにという約束は、グールドがバッハのピアノ曲、モーツァルトのソナタ集を録音すると決めた事と関わりないとは言えないとわたしは推察しています。
バッハのゴルドベルク変奏曲はレコード一枚に収まりますけど、その後「イギリス組曲」、「フランス組曲」を録音。それらはレコード三枚組になります。この2作品を録音することだけで年間リリース契約の6枚分を消化することが出来ます。
グールドの演奏しているモーツァルトのソナタ集は、とても演奏速度が速いものですけれどもLPレコード一枚に一曲でも多く録音して、他の演奏家のレコードよりもお得感で売りたかったのではないでしょうか。
グレン・グールドをデジタルの良い録音で聴きたいのでしたら、「ゴルドベルク変奏曲」よりもブラームスのCDが幾段も優れています。
「一寸クラシックのソロピアノアルバム」でも、と思われる向きにはこちらをお薦めします。[ JUGEMテーマ:クラシック音楽 ]
年に一度の沖縄からお迎えして、講演していただいている山城政幸先生を本日お迎えします。
今日の午後1時半から、熊本市立博物館で「第250回蓄音機でレコードを楽しむコンサート」を開催します。年に一度の沖縄からのご訪問ですので、今年から第1部、第2部ともにお願いして実演を交えた充分の時間を利用していただくことになりました。