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評価:
仲道郁代,ベートーヴェン
BMG JAPAN
¥ 2,267
(2005-03-09)
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1)ピアノ・ソナタ第12番変イ長調op.26「葬送」
2)ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調op.27-1「幻想」
3)ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調op.27-2「月光」
4)創作主題(トルコ行進曲)の主題による変奏曲ニ長調op.76
13日の金曜日には、必ず良いことがあるってFUZZJPさんのブログ、
Ragdoll Cattery Fuzzjpで教えていただきました。FUZZJPさん、ありがとうございます。
午後8時からのセリーヌ・ディオンさんのラス・ヴェガス・コンサートの放送を楽しく待った良い一日でしたが、もっと思いがけない喜びがありました。
午後7時からのNHK「クラシックミステリー 名曲探偵アマデウス」で、ベートーヴェンの《月光》ソナタの謎を解いてくれたのは、わたしの敬愛する女流ピアニスト仲道郁代さんでした。
ちょうど夕飯のための買い物から帰ったら、耳に馴染んだピアノのタッチにテレビを伺ったらはたして仲道郁代さんでした。サプライズ。今回のミステリーは《月光ソナタ》とは事前にわかっておりましたが、演奏して下さるのは仲道郁代さんを置いて現在は考えられませんよね。セリーヌ・ディオンさんに有頂天で油断してました。ひとつことしか見えないのがわたしの玉に瑕です。
すぐに夕食の支度にも入りましたので、番組をキチンとは観ていませんので「花嫁のソナタ(曽名田)さんが持ち込んだミステリー」の方はとにかく、耳だけは演奏を楽しみました。スタインウェイだとは思えないでしょう。コロコロと粒立ちの良いピアノです。しかも芯が強い。仲道郁代さんが鍵盤を強打した時にうなりを上げる、ピアノ線の振動音がわたしは大好きです。余韻がふくらまないスタインウェイの響きは、今回も仲道郁代さんのベストパートナーの調律には違いないでしょう。
演奏家と録音物にはパターンがいくつかあります。録音されたものによって、実演ではわかりにくかったことが見えるようになる演奏家。そして実演が、録音する器に入りきらない演奏家。
仲道郁代さんの演奏に実際にふれると、驚くほど大きな音でステージから離れた席で聴いていても鍵盤上を駆けめぐる指の動きが見えます。低い音から高い音へと駆け上っていく音色はいくらでも聴いていたいほどです。再放送は火曜日の午前8時です。
すでに御存知の方もいらっしゃることでしょうけど、ひとつ追記です。
14日土曜日の午後0時45分の「名曲探偵アマデウス」は、「シベリウスのフィンランディア」の再放送ですけれど、本放送の時のテロップの間違いが修正されて放送されます。
わたしがNHKの番組は、再放送の方が良いと評価するのは時折手直しがされて画質、音質に安定感が増していることがあるからです。