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歌に生き 愛に生き 美空ひばりのトスカ

2008.05.29 Thursday 14:00
0
    原信夫とシャープス&フラッツ
    コロムビアミュージックエンタテインメント
    (2006-10-25)


     オペラになじめないという方の多くが、発声法に抵抗感を覚えられるのでしょう。楽器だけの演奏ではクラシック音楽への抵抗はそれほど無いことと思います。コーラスには一緒に加わる思いで楽しまれている。由紀さおり、安田章子姉妹の二重唱には魅了されておられるでしょう。ポップスと声楽発声というアンバランスでありながら。

     技巧以前に発声、あるいは声質に感覚的な好き、嫌いが単独で歌われると迫ってくるのでしょう。わたしもはじめての歌手を聴く時は、抵抗感を覚えないことは少なくありません。すんなりとこちらに入ってくる歌手は、その分忘れられがちになります。多少は歯ごたえのある抵抗感が、その歌い手の美しい点に気づかされた時の喜びは、達成感とも似ています。

     ポピュラー音楽ではデビューするまでに、容姿と併せて自然淘汰されるのでしょうか、オペラ歌手ほど歌声に敏感にはさせられることはありません。大歌手といわれるみなさんははっきりとした特徴があります。歌声で誰かとわかるのは、大歌手に大事なことでしょう。

     美空ひばりさんがわたしにとっては、歌い方が気に掛かる大歌手。はじめて記憶したのは「柔」を歌われていた頃だったと思います。不思議なもので、伊東ゆかりさんは幼稚園に上がる頃にはお気に入りの歌声だったというのに、同じ3人娘を意識外においていたのでしょうか。「柔」と歌われているのを見るようになって、凄いなあと思いながらも好きだとは出来ませんでした。真似して歌うこともなかったのですから、時まだ早しとハードルを立てたのでしょう。揺らぐ音程には長いことなじめないでいました。

     映画で見る、幼い頃の美空ひばりさんにはそれでも、歌の魅力に関心を持たせてくれました。同じ美空ひばりさんだというのに、どういうものでしょう。美空ひばりさんが唄いたい歌と、わたしが美空ひばりさんの声で歌ってもらいたい音楽が違っていたようです。3人娘の頃の映画や、レコードには特別関心を示すわたしですが、美空ひばりさんのヒット曲の数々、「悲しい酒」から「愛燦々」までは善し悪しの判断は出来ません。


     ただ日本の歌手ではじめてアメリカで公演ツアーを行った時の、「ひばりジャズを歌う」は、たとえこの一枚しかなかったとしても、日本のジャズシンガーとして輝く存在と信じたろうと思うほど。美空ひばりさんの好きな方にも、嫌いな方にも聴いていただいては、新しい発見に喜んでもらっています。「演歌の美空」に酔っている方にジャズ・ヴォーカルの楽しさを気づかせてくれてもいます。



     美空ひばりさんは、見果てぬ挑戦としてプッチーニのオペラ「トスカ」からアリア「歌に生き、恋に生き」に望まれましたが、1曲にとどめて良かったと考えます。その経験が現れたものか「みだれ髪」だけは、わたしの好む美空ひばりさんの演歌のレコードです。

     今日は美空ひばりさんの誕生日。一日ゆっくり、わたしにとって美空ひばりさんとはとの考えに向かい合ってみました。午後2時に初稿を発信して、まもなく午後10時。8時間の楽しみに一区切り。最初に書いた文章から、いくらか整理できたでしょうか。



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    2020.03.30 Monday 14:00
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      コメント

      美空ひばりさんはとても好きでした。

      若いころの唄をあまり聞いたことがありませんが、あの声と歌い方にとても魅力を感じていました。

      やっぱりJAZZ向きの声なんでしょうかね。
      | km | 2008/05/29 11:16 PM |
      kmさん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      声帯がしっかりした、太い声であることは10代の歌声が、まるで後に吹き替えられたもののように思われるほどですね。
      喉がしっかりしているのは昔の歌手に共通するところで、健康的な幼年期の日本の環境にあるのだと考えます。
      また、ひばりさんは映画で桶屋の娘の役が多く、義太夫、小唄や都々逸が生活の中に普段にあったはずです。以前に取り上げた三橋美智也さんは民謡からの転身というよりも、最後まで民謡の家元として後進の指導もされています。
      一方、近江俊郎さん、藤山一郎さん、淡谷のり子さんは東京音楽大学出身。そこにリズム感へのフィーリングの違いがあるのでしょう。
      普段からジャズに親しんでおられたわけではないと思います。
      ただ時代は進駐軍がいた頃でしたから、ジャズ以外の音楽は禁止されていた面も考えられます。
      わたしは音楽はすべて同じ、歌としてひばりさんも表現されていると思います。
      英語の発音は相当勉強されたと伝え聞いています。それが美しいジャズの演奏になっているのでしょう。また、ジャズは揺らぎを赦す音楽でもありますから、ひばりさんは思いの外乗りやすかったのではないでしょうか。

      日本人には日本人の表現、歌い方があると信じます。格好だけまねしたところで、自分の表現が先立たないままではアメリカのソウルシンガーには、叶うところではありません。
      | アマデウスレコード | 2008/05/29 11:39 PM |
      とても解りやすい解説、ありがとうございます!

      「日本人としての表現」、最近わからなくなってきました。

      ちょっと考えさせられる部分ですね。
      | km | 2008/05/30 11:23 PM |

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