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    サーカスの唄〜曲馬團の唄 昭和8年の流行歌

    2010.04.15 Thursday 17:15
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      曲馬團の唄と括弧内に漢字が当てられている、サーカスの唄。早速ATOKでも変換できるように単語登録しました。
      され、このSPレコードは昭和8年3月に発売されました。
      レコード会社は、日本コロムビア レコード番号は、27353
      西条八十作詞、古賀政男作曲。
      歌っているのは松平晃さん。
      松平晃さんは戦前、戦中のコロムビアの看板歌手のお一人でその歌声にはクラシック音楽の声楽の香りがします。
      このあと戦後まで続く、西条八十と古賀政男のベストコンビの記念すべき第1号の共同製作となった曲で、日本の現代歌謡の幕開けと言い切って良い名曲です。
      わたしの幼い頃父のレコードコレクションにあった、昭和の流行歌という豪華な装幀のシリーズもののレコードに挿絵入りで解説がありました。父も好きな曲だったようです。わたしは第2集にまとめてあった竹久夢二のイラストで飾られたレコードの方がお気に入りでした。

      このサーカスの唄。昨日の夜に放送されていた映画「陽暉楼」の中で何度も出てきます。
      サーカスの唄 曲馬團の唄 昭和8年の流行歌

      南へ北へと 燕よ寂しいだろう
      サーカス暮らしの俺には良く分かっているんだよ
      行ったり来たりの根無し草さ
      旅先で出逢う女だけが癒してくれる。

      昨日、市場で見かけた娘は
      色白で、腰が細くて素敵だった
      ライオンにさえ厳しく鞭振る俺だが
      可愛いあの娘にめろめろだ。

      可愛いあの娘と過ごした街が恋しい
      街を離れて、テントの旅でも
      月を見上げちゃ輝く君が見えるみたいだ
      でも、ロマンティックな夢も馬の寝息で起こされちまった。

      朝の朝霧、夜霧の宵に
      めげずに奏でるクラリネット
      もっともっと頑張るさ
      思い描くは、あの娘と暮らす花街で

      題名「飛行機雲!ぴょろい。」 

      戦前の唄なので感じはわかるのですけど、今日初めて4番までの歌詞をわたしなりに解釈してみました。
      帰宅後改めてみたのですが、どこかしか映画「陽暉楼」と重なるものを感じました。五社監督が映像の運びに参考にしたのではないかと感じるほどでした。
      緒方拳さんが演じていた女衒家業の勝造は、日本中をまわってたくさんの若い女性と接する仕事。
      陽暉楼に託した、池上季実子さん演じる桃若の事を思っている表情が印象的でした。映画「陽暉楼」を見る度に、わたし自身をあちらこちらに重ねてしまいます。

      サーカスの唄は、当時ラジオやレコードで日本中で聴かれていた事でしょう。「サーカス」という言葉は真新しい言葉だったと思いますけど、田舎まで自然と浸透していたようですね。この「サーカスの唄」が発売された同じ月、昭和8年3月28日にドイツの本格的なサーカス団ハーゲンベック・サーカスが来日。東京・芝浦で開かれた「万国婦人子ども博覧会」を皮切りに、名古屋、神戸、福岡を回った事はサーカスとは何かをしっかりと印象づけるものとなったのでしょう。きっと模倣した和製サーカス団が田舎までまわってきた事でしょう。

      この「万国婦人子ども博覧会」は江戸川乱歩の、確か「ロボット博士」の舞台になっています。

      確かにハーゲンベック・サーカスの来日にあわせて発売された「サーカスの唄」ですけれども、それだけで簡単に片付けてしまっては可愛そうです。それは後に曲だけで紹介されるからそう簡略化されていったのでしょうけれども、SPレコード自体についても注意してもらいたい。A面は松平晃の歌で「サーカスの唄」、B面は淡谷のり子の歌で「来る来るサーカス」というカップリングです。地方周りのサーカス団の哀愁を感じる曲で、大きくサーカス団総てのためのレコードだったと思います。
      そして当時は至極普通の事だったのですけれども、サーカスの唄のメロディーは昭和11年に発売された桂三千夫の歌、「あの娘たずねて」でまるごとそのまま歌詞だけ変えて歌われています。加えて「来る来るサーカス」も佐藤千夜子の歌、「文のかおり」と同じです。楽曲管理が余りうるさくなかったのでしょうけれども、メロディと言葉がベストなパートナーを一生懸命に求めていたのかも知れない。あるいは、優れたメロディにはどのような言葉もふさわしく輝かせる事が出来るという事でしょう。

      ちなみにこのSPレコード。歌詞リーフ、スリーブが揃っていると中古市場での相場は2,000円。戦後シングル盤(モノーラル録音)で再発売されていますけれども、こちらは300円上限です。今年は日本で最初のレコード会社である日本コロムビアがレコードを発売してちょうど100年目となります。[ JUGEMテーマ:耳に残る音楽 ]

      松平晃:サーカスの唄
      Download now or watch on posterous
      サーカスの唄.flv (2232 KB)
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        コメント

        こんばんは。
        「サーカスの唄」の曲名だけでは浮かびませんでしたが
        歌を聴いてみたら何度も耳にした事のある曲でした。
        こうした楽曲に親しむ機会をもっと増やしていければ
        音楽との関わり方を更に豊かに出来ると思います。

        アマデウスレコードさんのブログに立ち寄ると
        知っているのに意識の外に置き去りにしていた
        本当は凄く好きな音楽を思い出す事が多くて
        他には得難い場所だといつも感謝しています。
        | 永岡ともよし | 2010/04/16 9:45 PM |
        永岡ともよしさん、コメントありがとうございます。
        ちょうど仕事に一区切りついたところです。
        メールの確認をしたらJUGEMからのコメントがあったとの通知。永岡ともよしさんだというので、楽しみに読ませていただきました。

        ビデオの方をご覧頂けましたか、このブログに集約する方針で更新してきましたけれども、他にも多くのサイトの管理、ブログの運営やSNSをやっていますから、サービスそれぞれの個性を活かしてリンクした、いわゆるアマデウスレコード・ネットワークにしてみたくなりました。
        このブログがオフィシャルな存在である事はこれまで道理ですが、アクセスできない事態が発生しても他のブログでフォローできるようにしておきたくなりました。
        メールマガジンも順調です。

        永岡ともよしさんのコメントをヒントに、「クラシック音楽を楽しむ」から、「音楽を豊かに楽しむためのアマデウスレコード」というコンセプトにさせていただきますね。
        いつもハッと気づかせてくださるコメントに感謝しています。
        | アマデウスレコード | 2010/04/16 10:57 PM |

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