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バロックの森 −ドイツのクリスマス音楽−(3)❇CDレビューと評価

2010.12.08 Wednesday 05:38
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    本来は12月の日曜日に、1曲ずつ聴くカンタータをオラトリオという形にバッハが1つにしたのが「クリスマス・オラトリオ」です。さて、この連作カンタータの第3曲でいよいよイエス・キリストの誕生の奇跡が歌われます。クラシック音楽は、信仰との結びつきが深くてバッハはクリスマス・オラトリオに自身の信仰を反映しています。特に第3部の道行きシーンでの音楽は、実際にキリストの誕生に立ち会う場にバッハがいたらどういう思いだったろうといった真情を吐露しているかのようでバッハの素の姿が見えるように聴く事が出来ます。バッハの音楽で、ホロリとこうした感情が表に出ているところに気がつくとモーツァルトやショパンに感じる親しみを抱きやすくなると思います。全体は長い音楽ですがぜひこの部分は酔って下さい。そういう意味では今週の「バロックの森」の1番の聴き所となる1日ではないかしら。[ JUGEMテーマ:バロック時代の音楽 ]

    バロックの森 −ドイツのクリスマス音楽−(3)

    番組の案内は、礒山雅さんでNHK-FMで2010年12月8日水曜日、午前6時放送。

    - ドイツのクリスマス音楽 -(3)

    • 第三部では、素朴な羊飼いたちに神の誕生を信ずる者たちが謙遜した様子で「舌足らずではありますが、どうかお聴き下さい」と合唱で歌います(第24曲)。
    • 聴いていて羊飼いたちは事の次第が本当かどうか、とりあえずはベツレヘムへ行って見ようじゃないかとなります(第26曲)。
    • この道行きでは、バスのレシタティーヴォ(第27曲)によって父なる神が贖罪と救いのためにイエスをこの世に送られたことを語り、続いてこの神の大いなる愛に感謝するコラール(第28曲)が歌われます。
    • またさらにソプラノとバスの2重唱がオーボエ・ダモーレ2本のオブリガートを伴奏に、主の愛によって救われた人間の感謝を歌います(第29曲)。
    • 彼らは馬小屋のヨセフとマリア、そして嬰児をたずね当て、天使が「ダビデの町に救い主が生まれ、この方こそがキリストである」と告げ知らせたことを町の人々に語ります。皆驚きますが、一人マリアはそのことをそっと胸に秘めます(第30、31曲)。
    • マリアの信仰がさらに確認され(第32曲)コラール(第33曲)もその信仰を受け継ぎ、ついにはイエスと共に空を漂い、時の無い世界へ飛翔するさまが歌われます。はっと我にかえるように福音史家は羊飼いたちが羊のもとへ帰って行きながら、出くわしたことに驚き、神を賛美した、と伝えます。羊飼いたちが歌っているかのような、野趣に富んだコラール(第35曲)が続き、最後に冒頭の合唱がダ・カーポされます。

    1)

     「慰めよ、わたしの民を慰めよとあなたたちの神は言われる SWV382」シュッツ作曲

    (3分46秒)

    「おめでとう、マリア、恵まれた方 SWV333」シュッツ作曲 (4分14秒) 

    (ソプラノ)テッサ・ボナー 

    (カウンターテナー)リチャード・ウィン・ロバーツ


    「ダビデの子ヨセフよ SWV323」 シュッツ作曲 (3分35秒) 

    (ソプラノ)ジョアン・アンドルーズ 、サラ・ペンドルベリ 

    (バス)ジュリアン・クラークソン


    「天使は羊飼いにいった SWV395」 シュッツ作曲 (2分37秒)

    「今日キリストはお生まれになった SWV315」シュッツ作曲 (3分44秒) 

    (ソプラノ)テッサ・ボナー 

    (テノール)アンドルー・キング


    「言葉は肉となって、わたしたちの間に宿られた SWV385」シュッツ作曲 (3分23秒)

    (合唱)エンシェント・ミュージック合唱団 

    (管弦楽)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団 

    (指揮)ポール・グッドウィン 

    <Harmonia mundi(仏)HMU 907202>

    ※アルバム「 Festive Baroque Christmas 」はバロック音楽が好きなリスナーにとってはクリスマス・シーズンには欠かせない1枚でしょう。一般的にはバッハほど有名な存在ではないのが残念ですけれども、ドイツ三大Sのシュッツを中心にしたクリスマスの歌で構成されている1枚。ライナーのデザインとCDの題名から、チェック漏れをしてしまっているようでしたら必ずご検討してください。

     

    2)

    「コラール前奏曲“みどりごがベツレヘムに生まれた” BuxWV217」ブクステフーデ作曲試聴とこの曲のみの購入が出来ます。 

    (1分06秒) 

    (オルガン)トン・コープマン 

    <Novalis CRCB-3003>

    ※アルバム「 Buxtehude: Organ Works 」収録。1705年、まだ二十歳のバッハは音楽教室の後ろから見つめている肖像画から感じるような印象ではなくて、けんかっ早い無謀な青年でした。オルガンの腕を見込まれてどんどん出世するので、若者誰でもそうであるように天狗にもなっていたようです。多少のわがままも許されると自身があったのか、懐古されようがどうにかなるさとも思っていたのかな。近くの街に自分と同じオルガンの腕利きがいると聴いて、4週間の休暇を全部取ってブクステフーデが演奏している教会を訪れます。そして演奏を聴くなりノックダウン。もっともっと聴きたいからと、とうとう16週間も無断で休暇を取ってしまったというものです。そしてその成果は、それまではオルガンの名手であっただけのバッハにオルガンの大名曲「トッカータとフーガ ニ短調」を作曲させる原動力となったのでした。

    さて、そのブクステフーデのオルガン作品からバッハに影響を与えた曲を集めたCDをトン・コープマンが録音しています。ただ発売が Novalis レーベルからで現在ではひじょうに入手が困難。中古では稀に目にしますので、見逃さないようにしましょう。

     

    3)

    「クリスマス・オラトリオ BWV248から 第3部」 バッハ作曲 (22分20秒) 

    (ソプラノ)クリスティーネ・シェーファー 

    (アルト)ベルナルダ・フィンク 

    (テノール)ウェルナー・ギューラ 

    (バス)ジェラルド・フィンリー 

    (合唱)アルノルト・シェーンベルク合唱団 

    (管弦楽)ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 

    (指揮)ニコラウス・アーノンクール 

    <Harmonia mundi(独) BVCD-34041-42>

    ※ アルバム「 バッハ:クリスマス・オラトリオ(全曲) 」収録。

    2枚組の全曲盤で、6曲のクリスマス・カンタータでシリーズ化されている連作です。クリスマスの日から新年にかけての一週間にかけて1日1曲聞くことが理想です。年末年始の忙しい中でもこのカンタータを各1曲は聴くように心がけています。2007年の暮れ、日本では2008年の新年初売りで購入したCDで、以来愛聴している演奏です。SACDで音質優秀、お薦めです。★★★★★

    バロックの森 −ドイツのクリスマス音楽−(1)❇CDレビューと評価

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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